置いてきぼり

新卒から11年同じ事務所に勤めていた。自分で言うのもなんだけど珍しいタイプと思う。この大転職時代の中、一人置いてきぼりになっているという感覚があった。

完全に転職する機会を失ってしまっていたのだ。

転職を経験している妻や友人にこの話をすると

「辞めたいほどの不満がないことは良いことだよ。いい会社だね」となぜか褒められる。

そんな悠長なことも言ってられないのに!

確かに辞めないことのメリットは様々あった。

当時の自分はそれにしがみついてるのでは?自我が消えたのではないか?などと不安がめぐっていたのだ。

引っ越し場所は決まってないが、現在の職場から30分以上離れたところが基準となる。

自分の中で通勤が30分以上だと通うという選択肢がなくなるからだ。

転職してから家を決める・家を決めてから転職する

初めに「転職してから家を決める」又は「家を決めてから転職するのか」という問いが頭の中で行ったり来たりする。みんなどうやって決めるのだろう?

まずは安牌である「転職してから家を決める」をやってみる。

自分は設計の仕事をしている。建築が好きだからだ。だから業種を変えたいとは思っていない。

ネットで設計事務所を探す → アポを取り履歴書を送る → 面接する → 合格したら引っ越すという流れで進めるのだがいきなりつまずく。

そもそも自分はいい感じの設計事務所を見つけることが出来ない。

ようやく見つけた事務所も「これなら自分も出来そうだな」とか思ってしまう。

色々考えてみたが、「自分のスキルこの事務所に行ってを役立てたい」とか、「~をして社会の役に立ちたい」という感情は、この時の自分には存在してないということだけがわかった。

辞めることが第一優先事項になっている弊害だと思う。

そして「家を決めてから転職する」というやばい行動が始まるわけなのだが、

これが恐ろしく長い戦いになってしまうのだった。