家に帰る。

「みーぐーがごろごろしたよ」と妻からと告げられる。

ごろごろとは猫がリラックスや甘えてる時に喉元から出る音のこと

みーぐーは妻の椅子の上で寛いで居る。

冬の時期は押入れで寝て過ごすことが多いが今日は違うようだ。

去年の秋にうちに来て以来、みーぐーは「しゃー」と威嚇はするけど、

「ごろごろ」なんて一度もしなかった。

最近でこそ「しゃー」の回数は減ったが、まともに撫でることも出来ずにいた。

唯一ご飯を食べているときにお尻の当たりは撫でたことはある。

ごろごろをしない猫もこの世にはいるんだな~と思っていたのだが、

どうやら自分の思い違いだったわけでみーぐーも立派な猫であった。

椅子の近くに寄って、妻が首の周りをこしょこしょしているのに紛れて自分も首元をこしょこしょする。これが首へのファーストタッチだった。

久しぶりに触る猫の首元は少しごわごわしていた。

これから沢山撫でてやって毛並みを良くしてあげたいと思った。

みーぐーは目をつむる。

「嫌がってない」

「これは自分の知っている猫の反応だ」

みーぐーは首を傾けて痒いところに自分の手を誘う。手は添えるだけ戦法でそこをこしょこしょする。

かすかにごろごろと聞こえる。

恥ずかしながらごろごろいているようでまだお互いに様子見状態だ。

手を離すと指先にみーぐーの毛がついている。

白くてキラキラしている。かなり細い毛で「高性能グラスウールぐらい細い」と妻に話す。

「家の断熱材に使いたい」と冗談でいう。

「いいよ」と返される。

なぜかわからないのだが、こしょこしょを境にみーぐーの鳴き声は少し低くなる。

1/24はみーぐーのごろごろ記念日に制定した。